ニートワークエンジニア

浪人、留年、休学、中退、ニート、エンジニア。回り道人生を謳歌中

感想レベルの洞察力

以前書いた起業の件、かなりまずい感じだ。

僕もある程度まとまったお金を出して相方と会社を設立したはいいが、当初考えていた事業アイデアは投資家や顧客に全く響かなかった。結果、去年末までそれなりに頑張って用意したプロトタイプも公開されることなくお蔵入りとなった。

まあ計画の1つや2つポシャるのは想定内なのであまり気にしてない。

今はまた別の構想を考えてはいるものの、顧客とヒアリングしては軌道調整を繰り返し、開発工程に進められないでいる。そんな「進んでる感」が得られにくい状況もなかなかにしんどいが、ある意味創業フェーズの醍醐味でもあるし、やるだけって感じだ。

問題は相方との関係だ。僕の洞察や議論のレベルが低いことに、相方が相当苛ついている。

これまで僕は技術検証やプロトタイプ開発に集中していた。計画が振り出しに戻り、相方との議論の機会が増えたことで、僕の能力の低さが露呈してしまったようだ。

どうも僕の洞察はいつも「感想レベル」らしい。限られた情報の中、一応自分なりに意見を述べてきたつもりだったのでかなり困惑してしまった。

相方に対し「なぜこんな弱い根拠でそこまでの結論を出せるんだろう」となんとなくは思っていたが、これが能力の差というやつのようだ。同じ理念を抱いていた相棒が、突然遠い存在に見えるようになった。

何度か真正面から詰められたが、それでも僕の「感想」が改善されないので、相方は諦め始めている。一時期は何時間も議論していたのに、今はそれぞれ、というか僕だけ、極めて限定されたタスクを任されるようになり、雑談レベルの会話すら減ったように思う。相方は業務委託として参加している優秀なデザイナーとの議論の方が多いくらいで、確かに僕と話すよりも建設的に進んでいるように見えるので、僕は何も言えない。

相方の立場で考えるとかなりきつい状況だろう。共同創業という形で会社の株も託した相手が、実は同じレベルの議論すらままならないようなヤツだったわけだ。失望や呆れだけでなく、裏切られたとさえ感じるかもしれない。

コンビとしては極めて不健全な状態だけど、それでも相方は理性的に判断しているようだ。投資会社から紹介を取り付け、その道では有名な人を僕のメンターとしてセッティングしてくれた。僕も相方もそれに一縷の望みをかけている。

今後もメンタリングが続くかわからないが、とりあえず来週面談することになっている。僕の無能さについては、メンターからの意見も聞いた上でまた書いてみようと思う。