ニートワークエンジニア

浪人、留年、休学、中退、ニート、エンジニア。回り道人生を謳歌中

ニートだったのに大変な会社に入ってしまった

僕は一生ニートで27歳ぐらいで適当に死ぬと思ってたんだけど色々と予定が変わってしまったようだ。

正社員3名のベンチャー企業に入社

社員数10数人の小さい会社であることは知っていたんだけど、実は正社員のメンバーは僕が3人目で、他の人はみんな業務委託という形でフリーランスとして働いているようだ。彼らは就業時間や細かい規則には全く縛られず、自由に出社して好きなだけ働き、自分のタイミングで帰ったりするようだが、確実な成果を出せる実力があるからこその働き方なんだと思う。

そんな人たちからすれば僕なんて何の力も無いただのゴミなんだけど、いつかは彼らのように独立してやっていける人間になりたい。いや、「いつか」とか言ってる時点で実現させる自信は全然無いんだけど、とりあえず20代でいられるこの4年間の中で大きく舵を切っていきたいとは思う。

先輩はハイスペ帰国子女

当面の間、技術面の教育担当となる予定の2歳上の先輩は異常なスペックの持ち主だ。海外で開かれるエンジニア同士の勉強会に出席して英語で講演したり、ケビン・ミトニックという世界一有名なハッカーと面識があったり、色々と凄い。あと彼は社長を含めて全員とタメ口で話す。もちろんエンジニアとしてのスキルは、僕が今まで出会った誰よりも高い。

入社一日目にして彼からReact.jsというJavaScriptフレームワークを使ったChromeアプリのソースについて3時間解説を受けた。そのフレームワーク自体完全に初見だし、Chromeアプリの動作だって全くわかっていないレベルだと言うのに、最後には「引き継ぎは大体終わった」とか言い出す始末だ。

学生の頃は熱血系フランス人の先輩からなかなか大変な課題を突き付けられていたが、そんなものとは比べ物にならない程のプレッシャーを今は感じている。

あと彼曰く、1年後ぐらいにエンジニアのカンファレンスで僕に英語で講演してもらいたいそうだ(??)。英会話なんてMy name is〜レベルだしTOEIC500点なんですがそれは。

薄っぺらな自分が情けなくて嫌になる

まあでも仕事が多いのは全然問題無い。わからないことは勉強したり質問すればいいだけだし、非力に対する後ろめたさや恥ずかしさなんてとうに吹っ切れた。

しかし人間力というか、人を人たらしめいている思想や信条みたいなものはどう頑張れば身に付くのかさっぱりわからない。

飲み会の後半で真面目でディープな話題になり、そこで僕の薄っぺらさが顕になっていたように思う。これと言って致命的なエピソードがあったわけでは無いが、手応えのある受け答えが出来ない僕は終始頷くばかりで、つまらないと思われるだけでなく、不快感すら与えてしまっていないか不安だ。

自発的に自分を主張できないのは社会人としては凡人以下だし、ましてやこういうベンチャー的な会社の社員とては失格に違いない。本当に、なんで採用してもらえたんだろう。

クビになる前提で働いてみる

僕が今ヒシヒシと感じている「周囲の人間が優秀過ぎる辛さ」はよくある話のようだが、これは考え方次第でどうにかなりそうだ。

まず自分が優秀でないことをしっかり認め、会社のお荷物であることも当然受け入れる。でもよく考えてみると自分にとっての損失は何も無いことに気付く。むしろ高スペの先輩社員に囲まれて成長しないはずがないわけで、何かの間違いで採用されたにしろ自分が恵まれていることには変わりない。だったらこのチャンスを活かさない手はないわけで、結局目の前のことを淡々とこなせばいいだけだ。

それで本当に使えない社員のままならクビになるだろうが、かといって今さらバイトを探すわけにもいかないので、悩むのはまたニートに戻ってからにしよう。

「いつまでこの面白い会社にいられるかゲーム」が始まったんだと思うことにする。