ニートワークエンジニア

浪人、留年、休学、中退、ニート、エンジニア。回り道人生を謳歌中

入社半年だけど会社が無くなりそうだ

社員10名のベンチャーというと、お互い共通の理念をもって団結してやってきたんだろうという勝手なイメージがあったが、実情は全くの正反対だということが段々とわかってきた。

予想以上に沈没間際

目標がはっきりせず資金調達も上手くいっていない状況において、メンバーは皆それぞれ会社への依存率を急激に落とし始めている。社外では個人として人と会い、実際に外部での仕事の割合を増やしている。皆自分専用の脱出ボートの準備を着実に進めているというわけだ。こういう傾向は最近始まったわけでは無く、僕が入社する何ヶ月も前から続いているようだ。

社員がバラバラというより、社長 vs 従業員全員という構造になってしまっている。その原因は社長の知識レベルの低さ、でたらめな理念、社長が使いすぎる経費、従業員への給与支払いの遅れなどなど…。先輩から聞いていると逆に恥ずかしくていたたまれなくなる。

創業者同士の意見が対立して分裂…ってパターンはIT系のベンチャーにつきものだが、ウチの場合まず社長がまともに議論できるような土俵に立ってくれない (現状認識力が無い、またはその意思がない) からどうしようもないらしい。

一般的な株式会社なら株主総会でこういった問題点を報告し、社長の解任という流れもありうるだろうが、創業者の友人が株式の大部分を保有しているらしく全く身動きがとれないのだ。

僕と同時期に入社したヤツは「みんなで話し合えばどうにかなります!」と、かなり楽観的に煽るので若干ウザがられている(それはまた別の問題である) のだが、僕が思うに、入社半年程度の新人が考えるようなことなんて既に試し尽くされているはずだし、そういう先輩方の苦労話を何気ない飲み会でポロポロ聞いているから何となくわかる。

会社という母船の修復という意味では、今の僕に出来ることなんて無い。

誰しも自己中心的でいい

先輩同様に自己保身に走るのが賢明なんだろう。もちろん今の会社で学べることはあるが、いつまでもいられないのが確実である以上、自分の時間を犠牲にしてまで会社に尽くす必要は無い。これは自己中だろうか?

多分違うというか、人間皆本来は自己中心的であって、それをお互いに理解した上で付き合える人こそ本当に信頼できる人なんだと思う。社員の幸せは会社の幸せと言いつつ経費の支払いが遅れるのは、ここで言う「自己中心」の意味を社長がわかっていないからだろう。

先輩がよく言うのは、中身のない「中立」が一番の悪だ、と。自分の意思が伴わない中立は結局人任せ、責任逃れであって、本気で中立を取るならスイスのように覚悟を決めて武装すべきだ、ということだ。

なるほど上手い言い回しだなとは思ったが、正直言って目新しさは無く、つまり既に自分の中にある感性と近いということなんだろう。ここに入社したことでこういう人たちに出会えたことは「僕にとって」良かったとしみじみ思う。

少し脱線したが、とりあえず職歴1年達成は難しそうだ。