先日、既卒向けの就活サービスに登録し、早速アウトソーシング会社にエントリーをした。
まあ派遣とは言っても、登録するだけであとは仕事が来るのを待つだけの「一般派遣」では無く、派遣会社に直接雇用される形態の「特定派遣」なので一応面接はある。
僕はこれまでバイト以外にちゃんとした面接を受けたことが無く、失敗する姿しか想像できない状態なので、今回お世話になっている就職斡旋会社の人に面接対策をしてもらうことになった。
志望動機が無い→5分で作ろう!
まずは面接で必ず聞かれるであろう志望動機。だが僕にとってはこれが一番難題で、そもそもちゃんとした動機が無いので非常に困る。ということを正直にエージェントの人に相談すると「じゃあ今から志望動機を作ろう」と言われた。
まあ確かにこの一年間悶々と一人で考え続けても何も見いだせなかったし、この場に及んで時間をかけても無駄だろう。ということで、まずはどんなエンジニアを目指すか考えた。いや考えたというより設定を決めた、という感じか。
エンジニアに必要な3つのこと
担当の人の持論によると、エンジニアに必要な要素は「技術力」「マネジメント能力」「企業ブランド」の概ね3つだという。その中で一番自分が重視したいものを決める。
僕は「技術力重視」ということにしたが、これは相対的に協調性やらブランド力を犠牲にするということで、どちらかというと帰属意識の少ない独立志向に繋がる選択になるらしい。
そして最終的な目標を自立したエンジニアということにした上で、その為に必要なステップを数年刻みで具体的に考えていく。「仕事を覚える」「先輩の手から離れる」「仕事を任される」「後輩を育てる」といった流れだ。
そんなこんなで、でっち上げのような志望動機が完成した。
留年や中退について聞かれたらどうするか
どうしようもない。「不真面目だった」「研究がつまらなくなった」以外に答えようがない。だがそれを上手くポジティブに相手に伝える技術こそ、就活テクニックと言えるだろう。そのあたりは就活サイトとかでよく紹介されているが、マンツーマンの講義はなかなか有意義であった。
まず、過去のことは割とどうでもいい。あくまで自己紹介なのだから、中退した経緯や理由を順序良く、論理的に伝えればいいのだという。ただ、悲観的な印象は絶対に与えてはならず、苦い経験を糧に頑張ろうとする前向きな姿勢はアピールせねばならない。
言葉が足りないようなら、ここでもでっち上げエピソードで誤魔化す。僕の場合は「学部卒で活躍している先輩に影響を受けて中退、しかし就活がうまくいかず…」という設定にしておいた。実際はネットの記事だったり本からの影響が大きいが、「先輩」という設定の方がリアリティがある。
「キミは余計なことを喋らなければ大丈夫」
自分では極めて口下手だと思っていたが、僕以上に面接で固まってしまう人もいるらしい。そういう人はひたすら模擬面接と反復練習をするしかないそうだ。
担当の人によると僕の話力はまだマシなレベルらしく、模擬面接はせずに今回の講義はこれで終了となった。ここには書いてないが、長所短所の質問や学生時代のエピソードなど、他にも沢山の予想される質問について対策を行い、休憩無しのぶっ通しで2時間かかった。
駆け込み寺
無料セミナーと言っても、人材紹介会社としては本気だ。人材を企業に送り込むことでしか報酬を得られないので、今回のような、内定を一つでも多く取らせる為の対策は怠らない。
そういう利害関係が成立しているからこそ、僕のようなモヤモヤニートでも全然気兼ねなく相談したり頼ってよいのだ。
ハロワよりよっぽど手厚くサポートしてもらえるし、感じも良い。というか僕のように人付き合いが皆無のニートにとっては、無料で話を聞いてくれるというだけで価値があると思う。
まあ良い求人が見つかるかどうかは別問題であるが…。