ニートワークエンジニア

浪人、留年、休学、中退、ニート、エンジニア。回り道人生を謳歌中

人生の十字路でその都度迷ってしまう

地元大阪から東京に出てきて1年が経った。大阪にいる頃は自宅と図書館を往復するだけの生活を送っていた自分が、今やこの大都会のど真ん中でサラリーマンをしているという事実に対して、少し前までは滑稽で面白いと感じていたのだけれど、どうやら最近ではこの生活に慣れてしまったようで、残念ながら当時を思い出すこと自体も少なくなっている。

ところで、これまで20数年生きてきて、年を経る毎に十字路 (選択のタイミング) が増え続けてきたように思う。選択の重さについてはよくわからないが、とにかく選択を迫られることが多くなっている 。僕は「何かを選ぶこと」が非常に苦手なタイプなのでこの状況が結構辛かったりする。

なぜ十字路が多いかは簡単な話で、常に「行き当りばったり」だからなのと、先を見通せなくなっているからだろう。この先どうなるか普通に考えられる人であれば迷わず直進するような道なのに、僕の場合いちいち躊躇してしまう。「選択」が苦手というか、これを選んだらこうなるという想像力と論理がかなり弱いんだと思う。深く考えることが難しい。

東京に来た主な理由である「仕事を見つける」ことは当にクリアしてまっているのにも関わらず、次に何をやるかが全く決まっていない。こうなるのは当たり前だけれど、1年前の僕は「仕事さえ決まれば何か起きるはず」というお花畑状態だった。大学受験の頃と何も変わっていない。

誰だって流されて生きているんだろうと勝手に思い込んでいたけど、周囲を見ていると全然そんな気がしない。みんな何故そんなにも意志が溢れているんだろうか。不思議でならない。

席を譲る煩わしさ

僕は1時間近くかけて電車で通勤している。基本的に朝も夜も満員電車の中でつり革にぶら下がりながら揺られているんだけど、まれに自分の正面に座っている人が降車して座席が空くと、その瞬間に色々と考えてしまって非常に面倒くさく感じる。

まず座るか座らないかという二択があって、当然疲れていると座るんだろうけど、別に立ったままだと意識を失うほど疲れているわけじゃない。座ったところで、明日の自分の健康状態に与える良い影響なんて微々たるものだ。オフィスでキーボード叩くだけの仕事しかしてないし僕よりも疲れている人は車内にいくらでもいるはずなので、自分が座るのはなんとなく理に適ってない気がしてしまう。

そこで空いた席を譲ろうと周りを見渡すんだけど、今度は誰に譲るかという選択肢が増えすぎて面倒くさい。とりあえず右の人に譲ったとして、ふと左の人と目が合ったりすると気まずいし、明らかに譲った人の方が若かったりすると尚更罪悪感を感じてしまう。

酔っ払って転びそうになっているおじさんを見かけたら、近くの席に座っている若者に対して「譲ってあげればいいのに」と一瞬思いつつも、もしかしたらその若者は今日12時間の肉体労働を終えてクタクタになりながら帰宅しているのかもしれないし、それを僕が裁定できるはずも無いわけで、結局各々が譲るか譲らないのか判断するしかないのだと考え直したりする。

座席が空く度にこんなことを考えてしまうので本当に面倒くさい。

以前は譲る機会が起こらないようにドア付近に陣取るという方針だったけど、あまりに混みすぎて本も読めないので仕方なく座席シート前にいることが多い。

いっそのこと座席の無い車両を作ってくれないかと常々期待している。

粛清ラッシュ

人の出入りが異様に激しい。新人が一人入社したものの、3月いっぱいで僕が割と好きだった先輩が去り、更に僕がこの会社に入社して以来最もお世話になっている先輩も今月でいなくなるようだ。

それぞれ自分の次の目標に向かう為のポジティブな転職ならまだ良いんだけど、贔屓目に見ても一方的な解雇としか思えない。第一かなり急だったし、辞める側と辞めさせる側(社長)とで主張にかなりのギャップがあるようで、正直僕は何を信じればいいのかわからなくなっている。

会社が求めるパフォーマンスを出していないと言われたら返す言葉も無いだろう。経営者としてはそういう冷徹な判断も必要なんだとは思う。

でも仮に、パフォーマンスが出ていない原因が経営者のビジネスプラン自体にあったとしたら、この一連の粛清は全社員が入れ替わるまで続くかもしれない。もちろん僕も例外じゃないはず。

この場合、クビを切られることを恐れてひたすら上の言いなりになったり萎縮したりするのが一番精神衛生上良くない。切られる前にいつでも自分から逃げられるような身軽さを常に意識していたい。

普段、初対面の人に対して「サラリーマンです」と自己紹介しているからか、なんとなく自分が「普通の」サラリーマンであると思い込み、その結果危機感が薄れていたような気がする。

自分が主体的にやっていることや、率先してやりたいことが無い以上、ただ会社に常駐してるというだけの1人分のリソースに過ぎないし、そういう意味では、1年前ニートだった頃と比べて大した変化は無いだろう。下手に給料を貰っているせいで仕事をしている気になっていたようだ。

まあ大きい会社だと給料を貰うこと自体が仕事だったりするんだろうか。。

生まれて初めて合コンとかいうヤツに行ったけど

あまり乗り気では無かったけど、何事も社会勉強だと思って勇気を出して参加してみた。

結論から言うと今後積極的に参加したいとは思えなかったけど、僕と同じような引き篭もりがちのニート等に向けてレビューを書いてみたいと思う。

イケメンx2 + 残念枠x3 という黄金パターン

噂には聞いていたけど、本当わかりやすいぐらいの顔面格差社会だった。幹事二人がいわゆるイケメン枠で、他は人数合わせの為に呼ばれた残念枠といった感じ。

人にはそれぞれ役割があって支え合って生きてるんだと納得してしまう人類愛主義な僕は全然平気だったけど、変にプライドの高いブサメンにはなかなか厳しい環境かもしれない。諦めこそ希望なのだと再認識してしまった。

あと書き忘れたけど、勿論僕は残念枠の方だ。

自己紹介タイムは予想外に普通

思っていたより普通だった。名前、出身、どこでどういう仕事をしてる、といった本当に普通の自己紹介だった。僕は関西出身ということで少し特殊性があったからか、自然と方言とかたこ焼きとかの話題が広がって内心ホッとした(てっきり一発芸とか求められるのかとヒヤヒヤしていた)。

人の自己紹介を聞いていて、自分のプロフィールは出身地以外でも結構変わっていることに気付いた。今の会社の同僚は妙な経歴の人が多いのであまり気にしなかったけれど、元ニートとか社員数人の会社で働いてるとかいう情報は案外珍しいのかもしれない。

表面なぞって時間を潰すだけ

その後は終始仕事とか趣味とか、表面的な話をテキトーにして終わった。

初対面での飲み会だとお互いに出方を伺っているのか、あまりコアな話ができないのは仕方ないのだけど、僕としては「一生働かずに読書してるだけの人生がいい」みたいな本音を話してみたかった。皆色んな意味でキラキラしていて、何となくそういった話をするタイミングを逸してしまったのは少し残念だった。

中には女の子の話を無理やり広げようとして空回りしてる男もいたりして、女の子はそういう必死さを僕以上に感じてるんだろうと思うと少し愉快だった。まあ話題を広げられない僕が笑う資格はないのだけれど。

総括

今回は何となく1軒目で解散となったが、盛り上がった場合は2軒目に行くというパターンもあるらしい。そういう意味では今回の合コンは失敗としてカウントされるのかもしれない。

その後、今日の参加者でLineのグループを作ったりした。これが最近の合コンの作法だそうだ。イケメン君と言えども、残念枠メンバーも含めて全員をグループに誘ってくれる義理人情があるのかと思ったが、多分違う。直接連絡先を聞くよりグループ招待の方が女の子の抵抗が少ないから、という狙いが本当のところなんだろう。


正直、仕事で大手製薬メーカーに乗り込んでプレゼンした時より緊張したんだけど、まあ良い経験になったと思う。とりあえず、同じように5,000円遣うなら自宅で一人スイーツバイキングをしたいと思ってしまった僕は本当どうしようもない。

マルチ商法に誘われてるっぽい

彼らと会ったのは先週の夜だった。

その日僕は会社での飲み会終了後、何となく時間を持て余していたので新宿で一人、路上ライブを観ていた。

その時、僕より少し年上な感じの二人組サラリーマンが「このバンドかっこいいっすね」的なことを話しかけてきたんだけど、僕も結構酔っ払っていたのか、昔バンドやってた話とかを微妙に熱く語ってしまい、最終的に連絡先を交換するほどに仲良くなってその日は帰った。

次の朝、早速彼らのうちの一人からメッセージが来ていて「今日の夜空いてる?」とのこと。即OKを返し、その夜ご飯に行くこととなった。

この時点では僕は何の違和感も感じていなかったと思う。「東京では見ず知らずの他人といきなり飲みにいったりするのかあ」とカルチャーショックを楽しんでいただけだった。

ラーメンだけ食って解散

そして夜になり彼の提案でラーメンを食べに行った。ん?1軒目にラーメンはちょっとアブノーマルだなと一瞬思ったけれど、まあたまにはいいかと納得して完食した (ラーメン自体は美味しかったのでまた行きたい)。

ラーメンの会計は別々だった。まあ食券制だと奢るタイミングがちょっと難しいし仕方ない。2軒目に期待した。

と思ったら2軒目は無かった。普通に駅に向かいそこで解散。まさか休日の夜に呼び出されて酒を飲まずに帰ることになるとは思わなかったので、まずそこで最初の違和感を感じた。

別に奢ってもらう為に来たわけじゃないんだけど、学生時代から奢り奢られの文化だけは身についているからか、やっぱり先輩と夜にメシを食べて個別に会計をするのは妙だと感じてしまう。ちなみに彼は僕より5つ年上だ。

ダメ押しのガスト

そんなこんなで2回目のお誘いが来たが、今回は金曜日の夜なので流石に飲むだろうと思っていた(フラグ)。

そして彼と合流して向かった先はなんとファミレス。これが2回目の違和感。

更に何を注文するかと思えば、彼が選んだのはポテトのみ(クーポン利用)。「ガストで酒飲むの初めてだな...」なんて考えていた僕は頭を切り替え、渋々便乗して同じポテトを注文した。

なんだこれ。ファミレスでポテトだけ食って帰るなんて高校生の時ですらやってなかったと思う(せめてドリンクバーを頼む)。

流石に可笑しいと思ったけれど、彼との会話の中で「将来の夢」とか「自由を作る」とか「交流セミナー」といったキーワードが現れ始めたことでピンときてしまった。そして「あ、マルチだ」と思うと逆に面白くなってきた。

その後は期待していないというか期待通りというか、ポテトの会計を割り勘してそのまま解散となった。

会社の先輩の誘いを断ってまで参加したというのに、何が悲しくて僕は金曜の夜にガストでポテトだけ食って帰宅しているんだろうか。

話をしている時は、社会勉強として試しにマルチに釣られてみようとさえ思っていたんだけど、結局今回みたいにやるせなさだけが残る気がしてならないので、やっぱり無駄な労力は使わないでおこうと思う。

ここまで書いておいて、完全に僕の早とちりで、彼が単に酒の飲めないドケチな善人だったらごめんなさい。